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パブリシティ

飲食店経営3月号

第3回 年間の事業計画の立て方

今月は「年間の事業計画の立て方」です。今回も重要です!

とはいえ、残念ながら社長の頭の中には事業計画はあるが、きちっと社員や金融機関向けに説明できるものを作成していないケースが多いものです。

以前、こんな経験をしたことはありませんか?銀行の支店長に決算説明をした際に「中長期経営計画はありますか?」「今期の年間の事業計画書はありますか?」と質問されたことがあったかと思います。

その際、こんな答えをしませんでしたか?

例えば「現在、作成中です」「新規出店が3店舗あるので、前期比○○%増の売上高○○○円、経常利益○○○円、こんな感じですかね」とかの大まかな答えをしたことはないですか?
その際、銀行の支店長は間違いなく「作成中ですか、そうですか」と言いませんでしたか?「そうですか」の本当の意味は、「これから新規出店を何店舗か計画しており、銀行借り入れを増やすのにのんきだな、この会社に融資して本当に大丈夫かな。せめて年間の事業計画くらいは作成してほしいな!」といったところが本音でしょう。

では、銀行の支店長から冷たく「そうですか」と言われず、「なるほど!」と感心されるためにはどうすればよいでしょうか?知りたくないですか?

私が銀行に勤めていた時、ある飲食Bチェーンの経営者が言っていました。
「年間の事業計画を作成し、各金融機関に説明したらとても興味を持ってくれたみたいで、取引を拡大したいとの依頼が増えた」とのことです。本当の話です。
また、銀行の支店長が頻繁に店を使ってくれるようになり、店の社員の間にもいい緊張感が生まれ、年間の計画達成に向け一体感が生まれたそうです。ちなみに、その支店長は店で清算をする際に「おいしかったよ、社長と一緒に目標に向かって頑張ってね」と必ず言うそうです(泣ける言葉ですね)。

早速、今月も質問です!若手社長、頑張ってください!

質問1:「年間の事業計画」にはどんなことを書けばよいか?

以下の項目から、必要と思われるものを5個選んでください。

  1. 社長の夢
  2. 経営方針・社訓
  3. 従業員採用・教育計画
  4. メニュー構成 ローコストオペレーション方法
  5. 立地・業態開発
  6. 新規出店の計画
  7. 損益計画・資金繰り計画
  8. 資金調達・財務戦略の計画
  9. 株式公開のための資本政策
  10. 会社の強み・改善点
答え

一般的な答えは2,6,7,8,10です。
その他の項目は、中長期計画には必ず記載するべき項目です。まずは、6~8の3つの項目は早急に作成してみてください。

では「年間の事業計画」について簡単に説明します。

年間の事業計画とは?

この資料に魂がこもっていれば、応援してくれる金融機関は必ず現れるでしょう。でも過去の実績を度外視した無謀な計画は、逆に信用されず相手にされませんので気を付けてください。さて「年間の事業計画」は決算説明の時に説明するのがよいでしょう。銀行側は「決算」や「年間の事業計画」の説明を受けている最中、どのくらい取引拡大ができるか必死で考えています。
事業計画の説明後、2週間以内に必ず銀行側のスタンスを聞いてみてください。ある程度、銀行側のスタンスが分かります。また、こんな条件であれば追加融資の可能性が高まるといったアドバイスも聞けるでしょう。

さて、年間の事業計画に記載する5項目について説明します。

2:経営方針・社訓
今後の会社の進むべき方向性を記載してください。ここで銀行の支店長から共感を得られるかどうかが鍵となります。
6:新規出店の計画
銀行が好む新規出店の計画があります。本件については来月号で詳しく説明します。例えば投資回収期間を5年以内にするとかです。
7:損益計画・資金繰り計画
過去3期の店舗別損益実績に基づき、今期の年間の損益(月次含む)を作成してください。既存店の売上高を前年対比100%以上にはしない方が得策です(過去の実績の裏付けがあれば問題なしです)。あまり強気の計画は信用を失う可能性があります。もちろん、社内の営業目標であれば問題ありません。
8:資金調達・財務戦略の計画
年間の資金繰り計画に対応できるように、多くの銀行、リース会社に事業計画を説明して、与信枠をどれだけ取れるのかイメージを付けておきましょう。そしてこの時期に、幾ら借り入れをしたいと明確に銀行の支店長にお願いしましょう。その際、この案件では既に○○○リースの了解を得ているので保証金の融資をお願いしたいなどの説明ができるとよいですね(この一言はとても効果がありますよ。試してみてください)。
10:会社の強み・改善点
競合店との差別化があるかどうか、仕入れ、人件費、家賃コストの上昇への改善策などが明確に説明できると、とても印象がアップします。

では、質問2です。

現在、銀行は今まで以上に厳しい目で外食産業を見ています。なぜなら、仕入れ、人件費、家賃のコスト増が、会社運営に大きな負担を強いているからです。そこで・・・。

質問2:どんな強みをアピールすると、印象が良いか?

以下の項目から、必要と思われるものを3個選んでください。

  1. 前期実績の反省点と改善点
  2. 赤字店舗の改善方法
  3. スクラップ&ビルドの明確な基準
  4. 経理財務部門の強化
  5. ローコストオペレーションの推進
  6. メニュー開発・新規出店戦略
答え

一般的な答えは4,5,6です。
1~3は当然書くべきことです。
残念ながら金融機関には、飲食店は経理財務が弱いというイメージがあります。しかし、毎月きちっと、月次の試算表や資金繰り実績の説明があるとアピール度が違いますよ。

今月は、少し難しかったですかね。
来月の4月号では「新規出店の事業計画の立て方」について説明します。

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