第2回 月次の店舗別損益を翌月1日に完成する仕組み
今月号から本格的な業務効率化について考えていきたいと思います。まず経営者の方に質問です。
質問1:社長!経理を担当している方の月初の仕事ぶりがどんな感じか把握されていますか?
以下の項目から、1つ選んでください。
- 月末を乗り越えて、ほっとしている感じ。
- 月末よりも忙しそうな感じ。
- いつもとあまり変わらない感じ。
答えを(1)、(3)とされた場合は要注意です。
正解は(2)です。なぜでしょう?
「儲かるバックオフィスへの近道」は、いかに早く、社長に月次の店舗別業績を報告させる仕組みをつくるかです。遅くても1月の業績は2月5日までに報告させるべきです。そして、10日までに店長を含めた「業績会議」ができるような体制の構築が必須です。仮に、月次の業績会議が10日までにできていなければ、すぐにでも経理の方々の意識改革を図る必要があります。
現在の厳しい環境を勝ち抜いている外食チェーンは、間違いなく5~10日までに業績会議をし、そして経理の方は、月末より月初に忙しくしているケースが多いのです(本当です)。
なぜ、いかに早く月次の店舗別業績を把握することが「儲かるバックオフィスへの道」なのでしょう?それは社長の経営判断を早めることができるからです。その結果、会社の方向性が明確となり、さまざまな「無駄」「漏れ」「ダブリ」などの金銭的・時間的コストを削減できます。
では、翌月5日までに月次の業績を把握するためには、どうすればよいのでしょうか?まずは率先して、社長自らが継ぎの手順で、社員の皆さま方に話をしてください。
経理財務などの管理部門の社員向けの説明
厳しい環境下、業績の改善・拡大を図るため、月次の店舗月業績の数字の報告を、翌月の5日までには欲しいと話してください。
第2ステップ
そのためには、完璧な数字は必要ない!まずは90%のレベルでいいと話してください。
第3ステップ
経理担当者からは、すぐには無理などの意見があるかもしれません。そうしたら、後ほど説明する「営業日報」を活用してほしいと話してください。
店舗の社員向けの説明
厳しい環境下、業績の改善・拡大を図るため、月次の店舗月業績の数字の報告を、翌月の5日までには欲しいと話してください。
第2ステップ
そのためには、「営業日報」の活用が必要だと話してください。
第3ステップ
月次の店舗別業績を基に、社長(または店舗統括者)自らが店長と改善作を話し合って、店長と心の「共感」を得てください。
では、具体的にはどんな「営業日報」を活用すれば、社長が望む「月次の店舗別業績資料」がすぐに作成できるようになるのでしょうか。そのためには、経理や財務の方の概念を壊すかもしれませんが一度、次の1.から4.までの資料だけで月次の店舗別業績資料を作成してもらってください。
1.営業日報、2.納品書、3.棚卸し表、4.前月の経費。必ず翌月の5日までには店舗別損益が作成できます。しかも90%以上の制度ですよ。
社長!100%間違いのない数字を15日にもらうのと、90%の精度で5日までにもらうのと、どっちがうれしいですか?5日ですよね。
「儲かるバックオフィス」を目指すのであれば、左の「営業日報」をぜひ活用してください。業績会議で必要な数字は網羅されています。
▼そう考えると、月次の店舗別業績資料の作成は経理・財務のスキルがなくてもできます。
▼そう考えたら、2月1日には1月の店舗別損益が作成できると思いませんか!
仮に毎日、営業日報を集計すれば、2月1日には月次の店舗別損益が作成できます。実際に、何時間で店舗別資料ができるのか計算してみましょう。今回は、10店舗の居酒屋チェーン、経理担当社員1人が作業する場合を想定しました。
1日=1店舗当たりの営業日報の集計時間6分×10店舗=1時間。月間では1時間×31日=31時間。いかがですか?1日の経理社員の労働時間を8時間とすると約4日で完成です。もちろん、納品書の集計など他の作業を勘案したとしても、5日程度で作成は可能です。
しかし、毎日、営業日報を集計する60分の時間を経理担当者に提供すれば、2月1日時点で90%以上の精度の店舗別損益の資料は作成可能です。しかも営業日報の集計作業ですので難しいことではないです。社員でなくてもできる仕事かもしれません。社員には「集計作業の分析」をしてもらいましょう。同業他社のイベントの状況や業績の動向を調べ、自社の改善点を洗い出すなどの付加価値の高い仕事を。なお、取りまとめた集計資料を活用して仕訳作業をしましょう。仕訳数の削減にもなります。
▼そう考えると、「儲かるバックオフィス」とは難しいことではありません。すぐにでもできます。
3月号では、本社の経理・財務部門と店長との業務フローのマニュアル化による業務効率について話をします!






