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パブリシティ

月刊「飲食店経営」3月号

第3回 本社経理財務部門と店長との業務フローの効率化

以前、飲食チェーンの社長から、リアルタイムな店舗別の業績を把握したいため、本社経理財務部門の業務改善をお願いされたことが何度かありました。その際、必ず、社長から言われることがあります。

では、質問です。

質問1:必ず社長がお願いすることはどんなことでしょうか?

以下の項目から、1つ選んでください。

  1. 店長の業務量は増やしたくない。
  2. 店長会議でコスト意識を高めてほしい。
  3. 同業他社はどんなことをして、店舗管理をしているかを話してほしい。
答え

答えは(1)です。

しかし、まだ、店舗業務の現状分析をしていない段階で(1)をお願いされても、何とも言うことができないと思うことがよくあります。

このような場合、間違いなく、本社経理財務部門と店舗業務に「無駄」「漏れ」「ダブリ」があります。その結果、社員は長時間労働のわなにはまっていくのです。特に、社員の定着率が低い場合は要注意です。

あらためて話しますが、「儲かるバックオフィスへの近道」は、いかに早く、社長に月次の店舗別の業績を報告させる仕組みをつくるかです。

そもそも、店長には「無駄」「漏れ」「ダブリ」の業務をさせない、考えさせない仕組みづくりが必要です。

店長には、お客さまに喜ばれるサービスやおもてなしのことを考えてもらわなければなりませんからね!

先月号では、厳しい環境を勝ち抜いている外食チェーンは、間違いなく、5~10日までに業績会議をしているケースが多いと話しました。そのための、店舗の業務フローについて話します。社長自ら、次の手順で、会社の社員の皆さま方に話をしてください。

第1ステップ:本社経理財務部門による店舗業務マニュアルの作成

その際、経理的な専門用語などは使用しないでください。

第2ステップ:店長会議で店舗業務マニュアルの説明を実施

その際、社長自ら説明してください。

社長が理解していなくては社員も理解しようとはしません。

第3ステップ:継続的なフォローアップ

最初の3ヶ月は、なかなかうまく運用しないことが多いです。しかし、社長、本部経理財務担当者は、あきらめずに店長にお願いしましょう。

では、具体的には、どんな「店舗業務マニュアル」を作成すれば、社長が望む「月次の店舗別の業績資料」が、すぐに作成できるようになるのでしょうか。今月号では経理財務面のことについて話します。

次の5項目について、マニュアルには、いつまでに、誰が、どの資料を作成し、誰に、報告するかを記載してください。

1.営業日報の作成および報告(毎日、店長が、メールなどで社長および本社に報告)

特に売上げについては、現金かカードなのか、レジに入力する際に間違えないようにしましょう。本件はささいなことのようですが、本社経理財務部門でこの修正をするのに10分以上かかるケースがあります。これこそ時間の「無駄」ですね。

2.店舗現金管理および銀行への現金売上げの入金管理(毎日、店長が、前日の現金売上げを最寄りの銀行口座に入金)

特に現金売上げは、翌日、銀行入金するようにしましょう。数日分まとめて現金売上げを銀行に入金すると、日々の現金売上高が分からなくなり、現金管理において、不正が起こるきっかけになるのでやめましょう。

ちなみに、毎日、「昨日はお客さま、来店ありがとうございます。また、よろしくお願いします!」と祈りながら入金してみるのも、売上アップの秘訣です。

3.売掛金の管理(毎日、店長が、営業日報に記載)

なるべく、「付け」はしないようにしましょう。管理する作業が増えますので。「付け」の場合、念のために名刺を頂いておきましょう。

4.店舗小口精算および社員の経費精算の管理(毎月、店長が、月末に経費精算書を作成し、翌月初〔遅くても翌月の第5営業日〕までに、本社経理財務部門にファックスまたは郵送。月1回、本社経理財務部門は銀行振り込みなどで精算)

エクセルのフォーマットを使用した方が、金額の間違いが少なくなりますよ。

5.月末の棚卸し作業(毎月、店長が、月末に実施し、翌月初〔遅くても翌月の第5営業日〕までに、本社経理財務部門にメール、ファックスまたは郵送)

基本的には、店長が行うようにしましょう。アルバイトに任せると間違えるケースが多いです。

なお、(1)から(5)までの業務については、基本的には店長が行い、店長が休みの場合は後日、店長がチェックするようにしましょう。

以上、5項目がスムーズにできるようになれば必ず、翌月の5日までには店舗別損益が作成できます。

これまでの私の業務改善経験から、仮に5店舗運営している飲食チェーンが店舗業務マニュアルを作成した場合、最低でも本社経理財務業務は月間で24~48時間の労働時間の削減が可能です。さらに店舗別損益の精度が格段に上がるでしょう。もちろん、店長の業務も削減されます。なぜなら、本社経理財務社員からの「これはどうなのか?」「あれはどうなのか?」などの質問の減り、店長が書類を探す時間や、あの件はどうしたのかな?と考える時間も減るからです。

参考までに、銀行への現金売上げの入金管理についてのマニュアルの書き方を記載しておきます。「儲かるバックオフィス」は難しいことではありませね。すぐにでもできることなので、頑張っていきましょう。

4月号では、本社総務部門ができる業務効率やコスト削減につい話をしていきたいと思います。お楽しみに!

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