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パブリシティ

月刊「飲食店経営」2月号

店舗運営の問題点、改善点について店長と経営者は情報共有を図る楽しい業務フローの見直し

1月号では、数値管理が儲かる会社に変身させる〜誰でも分かる数値管理の考え方〜について説明をしました。その際、次の項目が重要だと説明しました。

(1)毎月、通信簿のような点数(評点)を付ける。

(2)分かりやすい「物差し」を設定する。

(3)社長、経営幹部は、店舗にかかわる情報(売上げ、仕入れ以外にも家賃、水道光熱費、消耗品費、銀行借り入れの返済額など)を開示し、店長にはいろいろなことを考えさせられる機会を与える。

2月号では、この(3)の項目に関連した数値管理を活用して、店長の意識改革をしていく秘訣を説明していきます。意外と、経営者側からの一方通行のお願い、例えば今月の売上目標は幾らだ!といったケースが多いので気をつけましょう。

そこで、経営者は次のステップに沿って店長えお情報共有を行い、現状の店舗運営の問題点や改善点を共有していきましょう。

ヒントを与えて会話をする

店長には、店舗運営に関する情報を共有することで、自発的に問題点や改善点に気付いてほしいものです。そのためのステップです。

【第1ステップ】

経営者は、会社理念とともに、年間の会社方針を打ち出しましょう。例えば、私たちの自慢の鍋を全国の皆さまに!でも構いません。
その結果、必ず店長はお店の看板商品である鍋のお薦めトークを勉強するでしょう。

【第2ステップ】

店長には、1カ月のお店の支出がこのくらいあるので、このくらいの売上げ、原価率、人件費率を達成しないと店舗運営ができないということを理解してもらいましょう。
そうすると、さまざまな問題点や改善点が見えてきます。

【第3ステップ】

その問題点や改善点について、経営者の方からどんどん話していくよりも、ヒントを与えて、店長からこの点を改善するといいのでは?といった会話ができるような雰囲気にしていきましょう。
ちなみに、このステップを踏むことで、店長に限らず、社員、パート・アルバイト(P/A)の定着率アップにつながっている店舗も多いのです。

以上の3ステップを行ったら、次の段階に入ります。

経営者は、第3ステップの問題点をどうやって改善していくのか、改善した結果、どんな数値が出たのかといった情報をフィードバックしていくことが重要です。そうすると、自然と店長自ら、数値管理に興味がわいてくるでしょう。

なお、この連載の最終目的は、社長、経営幹部の皆さまが、いかに店長、社員を含めた店舗運営にかかわる数値管理の情報共有を行い、社員一人一人の意識改革を図ることでしたよね。その結果、間違いなく、楽しみながら儲かる会社になっているはずです。

ウキウキする達成感に導く

さて、具体的な店長の意識改革のやり方について話していきます。数値管理は「面倒くさい」「店長の負担が増える」「情報開示したくない」といった話を聞く機会が多いのではないでしょうか。

そこで、まずはこんな楽しいやり方を試してみてください。これも3ステップですよ!

【第1ステップ】

まず、経営者は店長に、どんな数字を知りたいか?  どんな数値に興味を持っているのか?と質問をしてみてください。

【第2ステップ】

多分、店長からは以下のような話しがあるでしょう。

・曜日別や時間帯別の売上げの推移はどうなっているのか?

・自分が休んだときの売上げ、原価率や人件費率はどうなっているのか?

・どんな商品を売れば会社にとって儲かるのか?

・他の店舗と比べて、どの数値が優れており、どの数値が劣っているのか?

・過去の売上推移、客単価、来店客数はどうなっているのか?

・毎月、幾ら売上げを確保すれば赤字にならないのか?

こうした店長からの質問事項について、1つでもいいので問題を洗い出し、課題を設定し、経営者は店長と一緒になって3カ月間、その問題の解決に当たってください。

【第3ステップ】

例えば、店長から、自分が休んだときの売上高が芳しくないことは理解していたが、その要因を数値管理で解決できるのでしょうかという話があったとしましょう。
そのためには、時間帯別売上高、来店客数、客単価などの数値管理をしていく必要があることを、経営者から店長に説明をします。
例えば、6カ月の平均で、店長が休んだときの売上高が目標より2万円少ないケースが多いことが分かりました。さらに時間帯別売上げの構成比から、21時以降の売上高が2万円減っている、来店客数が減少している傾向が分かりました。
データを見ていて店長は、はっ!と思いました。そして、次のような話をしました。

(1)もしかしたら、お客さまをお見送りしたときに、残業していたサラリーマン、2次会のお店を探しているお客さまがお店の近くにいるのに、そのお客さまに対し「いらっしゃいませ」との一言がなかったのでは?

(2)7時ごろに来店されたお客様の滞在時間が長くなり、9時以降の来店客数が少ないことにも気が付き、もしかしたらデザートやビールを勧めることで、お客さまをそろそろ帰ろうかといった気持ちにさせるような雰囲気づくりも必要ではないか。

(3)本日のお薦め商品の売上げが少ないので、朝礼での説明の仕方が良くないのではないかということに気付いた。

この(1)(2)(3)の改善を図ったなら、間違いなく売上アップにつながり、店長はその達成感にウキウキするでしょう。

このウキウキ感は、実は数値管理をしていかなければ感じられないことだったのです。

しかし、このような数値の集計には時間がかかるものです。従って、店長が一人で数値の集計をするのではなく、分業にしましょう。簡単なことです。この伝票を仕事の合間に集計しておいて、とお願いするだけでOKです。

一度、チャレンジしてみてください。社員、P/Aに限らず、どんなに忙しくても、人間には時間をひねり出す能力があります。

その際、店長から社員、P/Aに対し、あなたは今月、この業務のうち、特にこの業務のスキルを伸ばしてほしい、具体的にお願いしましょう。

そして、その成果に対し、星3つなどのランク(業務のスピード、正確性など)もつくりましょう。あなたはまだ星1つ(2つ3つ)なので、次の業務も目指さない!といった話もできますからね。

業務内容としては、接客、食材の発注・棚卸し、シフト管理、皿洗い、店内清掃、伝票の集計、日報作成・補助、お客さまの呼び込みなど、店長が社員、P/Aにしてほしい業務をすべて洗い出しましょう。何でもいいのです。

最初は、仕事を任せることで失敗もありますが、根気よく教育していきましょう。その結果、必ず向上心を持った社員、P/Aは食いついてくるでしょう。また、毎月、当番制を決めるのもいいでしょう。結構、効果もありますよ。

さて、3月号では、数字を伝える楽しさ・難しさ〜経理部のコミュニケーション能力アップ作戦〜についてお話します。

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